白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
美玖は呆れたように、俺の腕を掴む。

「大体、君は何者なんだ!」

その時お母さんが、お茶を持って来てくれた。

「もう、お父さんったら忘れたの?奏が丘病院の悠真先生じゃない。美玖の執刀医だった。」

するとお父さんの目が丸くなった。

「おまえ、あの時の!」

「はい。美玖さんの執刀医の、渡部悠真です。」

そう言うとお父さんの拳が震えていた。

「おまえは、美玖の執刀医でありながら、弄んでいるのか!」

お父さんに胸倉をつかまれた。

「弄んでなんかいません。本気で付き合っています。」

「うるさい!医師なんか、信じられるか!」

俺は突き飛ばされると、美玖がそれを支えてくれた。

「その顔だ。どうせ女で遊びまくってるんだろ!」

「遊んでなんかいません。仕事ばかりの毎日です。」
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