白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
お父さんは俺の言葉を聞くと、ソファにドスンと座った。

「お願いです。美玖さんとの交際を、許して下さい。」

俺は思いあまって、お父さんの前で両膝を着いて、頭を下げた。

「はっ!別に構わんよ。娘にも恋愛経験は必要だ。」

「お父さん……」

俺が顔を上げると、お父さんは顔を背けた。

「結婚となったら、別だがな。」

息が止まった。

「どうしてですか?どうして、そんな事言うんですか!」

お父さんの側に行こうとする俺を、美玖が止めた。

「もういいよ、悠真さん。そこまで今は望まなくても。」

「美玖、聞いてくれ。」

俺は美玖の手を握った。

「俺はもう、美玖と離れたくない。一緒に生きるって約束したじゃないか。」

そうなんだ。美玖を初めて抱いたあの日。
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