白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
見つめ合う俺と坂井さんに、美玖はきょとんとしている。

「どうしたの?二人とも。」

「いや。男同士の話をしていただけだよ。」

俺は坂井さんの前で、彼女を抱き寄せた。

そうなんだ。いつだって美玖の肩を抱き寄せるのは、この俺しかいないんだ。

そして1か月後。

病院の中にある、本館1階アトリウムホール。

そこで、美玖のミニコンサートが開催された。

「本日はお集り頂き、ありがとうございます。時間が許す限り、素敵な音色に酔いしれて下さい。」

淡いラベンダーのシフォンブラウス、白のロングスカートを履いている。

耳元には、小さなパールのピアス。

髪型はハーフアップにして、耳の後ろには小さな白い花が添えられている。

まだピアニストとして羽ばたき始めた彼女に、ぴったりの装いだった。

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