白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
鷲尾先生は、脳外科医には珍しい女医で、年齢も近い。

話をしていても、気が合う医師だった。

「私ももう仕事終わりです。どうですか?これから……」

俺は鷲尾先生を見た。彼女の結んだ髪からは、色気が漂う。

「私の家で食事でも。」

俺は鷲尾先生の頬に触れた。

「行ってもいいんですか。」

「ええ、ぜひ。」

俺はうんと頷く。

「着替えたら、里奈さんのとこ行きます。」

「ええ。裏口で待ってますね。」

そう言って笑うと、里奈先生は行ってしまった。

元の彼女とは、すれ違いで別れた。

彼女は、俺ではなく医者としての俺が好きだったらしく。

「こんなに会えないなんて、私を好きじゃないからよ。」と捨て台詞を残していった。

あれから2年近く。

そろそろ、人肌恋しい時期になった。

里奈さんは、1歳年上の先輩。

彼女自身も、脳外科医。きっと俺を理解してくれる。
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