白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
病室に着くと、ドアをノックし中に入った。

「先生。」

その明るい声が、聴きたかった。

ゆっくりと彼女の傍に行くと、ベッドサイドにある椅子に座った。

「気分はどう?」

「ばっちりよ。発作も最近出てないし。」

その笑顔が見たくて、俺は毎日ここに通っているみたいなものだ。

「でも、またいつ発作が起こるか分からない。」

「そうね。」

今日の彼女はいつもよりも素直だ。

「……決心でもついた?」

ああ、俺はどうしてこんなにも、彼女の心が欲しいんだろう。

「決心か。正直まだだけど……」

美玖が俺を見つめる。

その瞳に、俺が映るのを止める事ができない。

「……悠真先生なら、信じてみようと思うの。」

抱きしめたい。彼女の肩を抱き寄せて、俺の腕の中にしまっておきたい。

「悠真先生?」

俺を覗き込むその顔が、愛おしい。

「今、悠真って言った。」
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