マモノ狩り或いは激情1
ランキング戦当日。
気負いはなかった。

対戦相手は当日まで知らされなかったので、闇の眷族マモノと闘うものだと思っていた。

あの地下闘技場はライトアップされたステージの周りには、暗がりで分からなかったが小さい小屋が立ち並んでいて、そこが選手の控え室になっているのだった。

控え室の一つ、アンジー一向がいた。
チームガイツ。それがアンジーのジムの名前だった。僕のセカンドにはミアとチュアンが付く事になった。

大会は始まっていた。
ランキング戦は下のランカーからの試合からスタートする。拳はデビュー戦として三戦目に組まれていた。

デビュー戦には、マモノは出ておらず人間対人間が主である。

拳の試合の番。

アナウンサーが、が鳴る。
拡声器からくるくる伸びたマイクで。
ピーピー雑音が五月蝿い。

「続いては、チームガイツの若者が登場だッ!」
ミアに促されて、闘技場へ向かう。

「対するはッ!」
そう言ったアナウンサーの言葉に、スポットライトが一人の男を照らし出す。

そこに居たのは、アンジーであった。

割れんばかりの歓声。

「チームガイツの同門対決ッ!伝説の男が電撃復帰ッ!アンジー・ポートガルトーーッ!」
歓声が一際大きくなった。

周りの小屋の後ろを囲んで、観客席はあるのだ。

アンジーがアナウンサーのくるくるマイクを奪って叫ぶ。

「久しぶりだなーッ!今日だけ戻って来た!ウチの未来のスターを見てやってくれッ!」

会場から悲鳴やら、負けんじゃねぇぞ!とかヤラセは無しだ!とか野次が飛んだ。

闘技場の真ん中で向かい合う。
アンジーの身の丈180、それ以上大きく見える。

「楽しくやろうや」
アンジーの軽口。

横のミアが小さく耳打ちしてくる。
「アンジーはオーソドックスなファイター。寝技は無いから打ち合って勝つしかない」
頷く。
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