君を守る契約
全部、全部が一気に溢れ出る。
「……来ちゃ……だめ、だったのに……」
「俺はどうしても琴音に会いたかった。ずっと探し続けてたよ」
彼の声は低くて、でも、震えていた。
「俺は……琴音を愛してる」
その言葉に、また波が来る。
「っ……!」
「大丈夫、呼吸しよう。俺がいる」
思わず私は彼の手を思いきり握りしめた。
「私も、宗介さんを……愛してる」
痛みの中で絞りだしたその言葉に彼の顔は驚きと、そして目元が赤くなっていることに気がついた。
「はぁ、はぁ……もう離れたくない」
気づいたら、そんな言葉が口からこぼれていた。
「離さないよ」
即答だった。
「もう、離れない」
彼は私の手を強く握り返してくれた。
助産師さんの声が重なる。
「苦しい……」
「うん、琴音は頑張ってるよ。ここについてるから大丈夫だ」
彼の目が私の目と合う。彼の言葉を信じて、私は全力で残りの力を振り絞った。
宗介さんがきてくれたよ。もう安心だよ。早く生まれておいで。
そして。
「……おぎゃあ」
その音が聞こえた瞬間、時間が止まった。
私の荒い息遣いの中でその声が響きわたっていた。
「おめでとうございます!」
その声に私が胸が震えた。
涙で何も見えない。
でも、確かに聞こえる。力強い、命の音。
胸の上に小さな温もりが乗り、その小さな姿でなく大きな声は幸せに溢れていた。
「……来ちゃ……だめ、だったのに……」
「俺はどうしても琴音に会いたかった。ずっと探し続けてたよ」
彼の声は低くて、でも、震えていた。
「俺は……琴音を愛してる」
その言葉に、また波が来る。
「っ……!」
「大丈夫、呼吸しよう。俺がいる」
思わず私は彼の手を思いきり握りしめた。
「私も、宗介さんを……愛してる」
痛みの中で絞りだしたその言葉に彼の顔は驚きと、そして目元が赤くなっていることに気がついた。
「はぁ、はぁ……もう離れたくない」
気づいたら、そんな言葉が口からこぼれていた。
「離さないよ」
即答だった。
「もう、離れない」
彼は私の手を強く握り返してくれた。
助産師さんの声が重なる。
「苦しい……」
「うん、琴音は頑張ってるよ。ここについてるから大丈夫だ」
彼の目が私の目と合う。彼の言葉を信じて、私は全力で残りの力を振り絞った。
宗介さんがきてくれたよ。もう安心だよ。早く生まれておいで。
そして。
「……おぎゃあ」
その音が聞こえた瞬間、時間が止まった。
私の荒い息遣いの中でその声が響きわたっていた。
「おめでとうございます!」
その声に私が胸が震えた。
涙で何も見えない。
でも、確かに聞こえる。力強い、命の音。
胸の上に小さな温もりが乗り、その小さな姿でなく大きな声は幸せに溢れていた。