用済みだと捨てたのはあなたです、どうかおかまいなく~隣国で王子たちに愛されて私は幸せです~
「その反応は、どうやら知らないみたいだね。巷では、『フォントネルのハーブはエレインさまにしか作れない』と言われていることを――」
「え?」
驚きを隠せない反応に、アランはくすりと笑みを零す。彼の独特な雰囲気は、人に嫌味を感じさせないから不思議だ。
「きみのハーブの効果の凄まじさを目の当たりにした俺は、一体フォントネル領にどんな秘密があるのかを部下に調べさせたんだ」
アランの話によると、フォントネル領の地質や気候を調査した専門家は、そもそもあの土地でハーブが育つことがあり得ない、理論では解明できないと結論づけたという。そして、その謎を解明するために、アランはハーブ園や工場で働く人、市場で商品を扱う人にも聞き込みをした。
「その人たちはみな、異口同音にきみを称えていた」
(そんなこと、全然知らなかった……)
言葉が出ないエレインに構わず、アランは続ける。
「ただ、面白いことに、貴族たちはフォントネルのハーブは王太子の才能の成せる技だと口をそろえて言っていて、俺の部下たちはどちらが『秘密』を握っているのか首をひねっていた。――だけど、俺にはわかる」
屋内でも輝きを失わない碧眼に、真っ直ぐ射抜かれて、エレインはドキリとした。
まるですべてを見透かされているのではないか、と急に心もとなさに襲われ、エレインは無意識に右手の指輪を握りしめた。
「きみは初めて会ったときから、ハーブで人助けを惜しまない人だった。それに、ハーブを草だと言い、蔑ろにするような王太子に、あの素晴らしいハーブが作れるはずがない。フォントネルのハーブの秘密は、きみだね、エレイン」
「え?」
驚きを隠せない反応に、アランはくすりと笑みを零す。彼の独特な雰囲気は、人に嫌味を感じさせないから不思議だ。
「きみのハーブの効果の凄まじさを目の当たりにした俺は、一体フォントネル領にどんな秘密があるのかを部下に調べさせたんだ」
アランの話によると、フォントネル領の地質や気候を調査した専門家は、そもそもあの土地でハーブが育つことがあり得ない、理論では解明できないと結論づけたという。そして、その謎を解明するために、アランはハーブ園や工場で働く人、市場で商品を扱う人にも聞き込みをした。
「その人たちはみな、異口同音にきみを称えていた」
(そんなこと、全然知らなかった……)
言葉が出ないエレインに構わず、アランは続ける。
「ただ、面白いことに、貴族たちはフォントネルのハーブは王太子の才能の成せる技だと口をそろえて言っていて、俺の部下たちはどちらが『秘密』を握っているのか首をひねっていた。――だけど、俺にはわかる」
屋内でも輝きを失わない碧眼に、真っ直ぐ射抜かれて、エレインはドキリとした。
まるですべてを見透かされているのではないか、と急に心もとなさに襲われ、エレインは無意識に右手の指輪を握りしめた。
「きみは初めて会ったときから、ハーブで人助けを惜しまない人だった。それに、ハーブを草だと言い、蔑ろにするような王太子に、あの素晴らしいハーブが作れるはずがない。フォントネルのハーブの秘密は、きみだね、エレイン」