用済みだと捨てたのはあなたです、どうかおかまいなく~隣国で王子たちに愛されて私は幸せです~
「エレイン、領地の草は順調なんだろうな」
「はい、今のところ問題ございません」
ハーブのことを草呼ばわりされるのが、エレインは好きじゃない。それを父に言ったところで、父が改めてくれるとは到底思えないので黙っている。
(お父さまにとってハーブは、ただの金儲けの手段でしかないのよね)
それがとても悲しいと思う。
ハーブは、人を癒して幸せにする力のあるすごい植物なのに。
「今のところはだと? 事業を拡大したばかりなんだ、くれぐれも失敗は許さんぞ!」
「そう言われましても、ハーブは天候に左右されるので、今後降水量が減ってし」
「あぁわかったわかった、お前のうんちくはどうでもいい。さっさと仕事に行ってこい」
「はい」
エレインは返事だけして、テーブルに置かれたバスケットを手に持った。
「では、行って参ります。みなさまごきげんよう」
背を向けてもなお、義母とシェリーはエレインをあざ笑っていた。
食堂を出れば、廊下で待っていたニコルが心配そうな顔で近づいてきて、エレインの手から籠を受け取る。
「奥様もシェリーお嬢さまも相変わらずですね。エレインさまも、わざわざ嫌味を言われに顔を見せなくてもいいのではないですか? 朝食の籠なら私が料理長から受け取りますし」
「私もそうしたいのは山々なんだけど、朝の挨拶は欠かさず行うことってお父さまが言うのだから仕方ないのよ」
(おおかた義母の嫌がらせでしょうけど……)
そんなに嫌いなら、顔も見たくないだろうに、と思う。
義母と妹はエレインに一言嫌味を言わないと気が済まないらしい。
当主の言葉は絶対だ。
一緒に食べるのだけはごめんだと、今は多忙を理由にこうして馬車で食べれているけれど、もっと子どもの頃は朝昼晩と食卓を一緒に囲わなくてはならず、食事の席が苦痛で仕方なかった。
「私は慣れているから大丈夫よ。心配してくれてありがとう、ニコル。さ、今日の予定はどうだったかしら?」
「はい、今のところ問題ございません」
ハーブのことを草呼ばわりされるのが、エレインは好きじゃない。それを父に言ったところで、父が改めてくれるとは到底思えないので黙っている。
(お父さまにとってハーブは、ただの金儲けの手段でしかないのよね)
それがとても悲しいと思う。
ハーブは、人を癒して幸せにする力のあるすごい植物なのに。
「今のところはだと? 事業を拡大したばかりなんだ、くれぐれも失敗は許さんぞ!」
「そう言われましても、ハーブは天候に左右されるので、今後降水量が減ってし」
「あぁわかったわかった、お前のうんちくはどうでもいい。さっさと仕事に行ってこい」
「はい」
エレインは返事だけして、テーブルに置かれたバスケットを手に持った。
「では、行って参ります。みなさまごきげんよう」
背を向けてもなお、義母とシェリーはエレインをあざ笑っていた。
食堂を出れば、廊下で待っていたニコルが心配そうな顔で近づいてきて、エレインの手から籠を受け取る。
「奥様もシェリーお嬢さまも相変わらずですね。エレインさまも、わざわざ嫌味を言われに顔を見せなくてもいいのではないですか? 朝食の籠なら私が料理長から受け取りますし」
「私もそうしたいのは山々なんだけど、朝の挨拶は欠かさず行うことってお父さまが言うのだから仕方ないのよ」
(おおかた義母の嫌がらせでしょうけど……)
そんなに嫌いなら、顔も見たくないだろうに、と思う。
義母と妹はエレインに一言嫌味を言わないと気が済まないらしい。
当主の言葉は絶対だ。
一緒に食べるのだけはごめんだと、今は多忙を理由にこうして馬車で食べれているけれど、もっと子どもの頃は朝昼晩と食卓を一緒に囲わなくてはならず、食事の席が苦痛で仕方なかった。
「私は慣れているから大丈夫よ。心配してくれてありがとう、ニコル。さ、今日の予定はどうだったかしら?」