用済みだと捨てたのはあなたです、どうかおかまいなく~隣国で王子たちに愛されて私は幸せです~
*
王宮に着いてから、早くも一月が過ぎた。
この一月の内に、さっそく収穫したハーブを使ってテオに合わせたシロップやブレンド、アロマオイルなどを製作し、それと並行して少量ではあるが市場への供給も進めている。
もともとハーブの生産が盛んな国のため、ハーブ自体の供給は足りているようなので、エレインは国民からの需要が高い風邪予防や症状別のブレンドでのシロップやオイルの生産を進めていた。
必要な機器などはすべてアランが手配してくれて、お願いした次の日にはエレインのもとに届いたためすぐに製作に入れたのが功を奏した。
(機械も最新のものばかりで、使いやすくて文句なし)
母国では、エレインが必要だと言っても王太子のダミアンがなかなか聞き入れてくれず、エレインが自身の伝手を使って中古品を安く仕入れた物を使っていたため、不具合が出たり効率的ではなかったのだ。
さらに、ほぼ一日テオの相手をしていて忙しいエレインのために、アランが助手を付けてくれた。
王室の薬師見習いの一人であるエクトルという、短髪黒髪が男らしい青年だ。
「――では、本日はこちらのハーブをメインに収穫を進め、蒸留してまいります」
「抽出したオイルは、このレシピでブレンドして瓶詰しておいてください。蒸留水も捨てずに、冷めたら保管をお願いします」
「かしこまりました」
レシピの紙を受け取ったエクトルは、一礼すると早々に持ち場に戻っていった。
薬師見習いですら、こうも礼儀正しいとは。
(王室の格の違いね)
国の大小はあれど、こうも待遇に差がでるのか、とエレインはこの国の偉大さをひしひしと感じていた。
エレインのハーブによってテオの睡眠も再び安定し、日中にも室内で香りを焚いているおかげか、比較的情緒の落ち着いた時間が増えてきている。
とは言え、癇癪がすぐになくなるはずもなく、一進一退を繰り返しつつテオの愛らしさに癒される日々を送っている。
おもちゃを投げつけられて青あざができたこともあれば、顔に当たってかすり傷ができたこともある。
王宮に着いてから、早くも一月が過ぎた。
この一月の内に、さっそく収穫したハーブを使ってテオに合わせたシロップやブレンド、アロマオイルなどを製作し、それと並行して少量ではあるが市場への供給も進めている。
もともとハーブの生産が盛んな国のため、ハーブ自体の供給は足りているようなので、エレインは国民からの需要が高い風邪予防や症状別のブレンドでのシロップやオイルの生産を進めていた。
必要な機器などはすべてアランが手配してくれて、お願いした次の日にはエレインのもとに届いたためすぐに製作に入れたのが功を奏した。
(機械も最新のものばかりで、使いやすくて文句なし)
母国では、エレインが必要だと言っても王太子のダミアンがなかなか聞き入れてくれず、エレインが自身の伝手を使って中古品を安く仕入れた物を使っていたため、不具合が出たり効率的ではなかったのだ。
さらに、ほぼ一日テオの相手をしていて忙しいエレインのために、アランが助手を付けてくれた。
王室の薬師見習いの一人であるエクトルという、短髪黒髪が男らしい青年だ。
「――では、本日はこちらのハーブをメインに収穫を進め、蒸留してまいります」
「抽出したオイルは、このレシピでブレンドして瓶詰しておいてください。蒸留水も捨てずに、冷めたら保管をお願いします」
「かしこまりました」
レシピの紙を受け取ったエクトルは、一礼すると早々に持ち場に戻っていった。
薬師見習いですら、こうも礼儀正しいとは。
(王室の格の違いね)
国の大小はあれど、こうも待遇に差がでるのか、とエレインはこの国の偉大さをひしひしと感じていた。
エレインのハーブによってテオの睡眠も再び安定し、日中にも室内で香りを焚いているおかげか、比較的情緒の落ち着いた時間が増えてきている。
とは言え、癇癪がすぐになくなるはずもなく、一進一退を繰り返しつつテオの愛らしさに癒される日々を送っている。
おもちゃを投げつけられて青あざができたこともあれば、顔に当たってかすり傷ができたこともある。