ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
「……なるほど。消印を見るに、マルタユ帝国と国交のあるサリマール国経由で届いてんのか。手が込んでるな」

「目的はエレナ様を嵌めるためだと思う!それ以外考えられないもの」

 ユーリは顎に手を添え、考え込むふうに目を伏せる。

「クラヴィス公爵令嬢は、ミカエル王太子殿下と正式に婚約して公務にも参加し始めて…大事な時期だもんな。そんなときにキナ臭い国からの書状が届いたなんて、確かにまずいよなぁ…」

「そう、そうなの!!」

 アリアは首がもげんばかりに頷く。あまりに必死なアリアの様子に、ユーリは少し眉を上げてから柔らかく笑った。

「分かった。ちょっとコネを使って処理するように話をつけてきてやる」

「えっ!?そ、そんなことできるの??」

 驚きに目を丸くするアリアに、ユーリはニッと笑って片目をつむって見せた。

「俺だって伊達に文官をやってない。王宮にはさ、毎日たくさんの書簡が届くんだよ。もちろん由緒正しい書簡もあれば、王族へのファンレター、逆に変な団体からの苦情とか怪文書みたいなやつまで大量にな」

 ユーリは周囲を軽く見回してから、アリアのほうへ身を寄せる。

「そういうのが届いたときにうまく処理するルートがある。誤配ルートっていって、要は()()()()()()()()()として処理する。書状は誰にも開封されずに袋に一纏(ひとまと)めにされて、一定の時期が来たら破棄される」

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