ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
20.胸に灯るは銀の熱
王宮に戻った夕暮れの宰相執務室。
長い一日を終えたアリアは、セドリックに軽く促されて部屋の中に足を踏み入れた。いつもより柔らかな陽光が窓から差し込み、部屋の空気を金色に染めている。
「あれ、ライナスさんがいませんね?」
不在の宰相に代わって王宮に残ったはずの優秀な秘書官の姿が見えない。アリアは不思議に思ってきょろきょろと見回した。
「偽造通貨の件で監察局に行ってるんだろう…ったく、もうこんなに書類が溜まってるな」
執務机の上に置かれた書類の束にうんざりした顔をしながら、セドリックがため息をつく。
「でもちょうどよかった。二人きりのほうが都合がいい」
「な…何がですか…っ?」
(どうしてこの人は毎度いきなり爆弾を落としてくるの…!?)
唐突に心臓に悪いことを言い出すセドリックに、アリアは大きく目を見開いた。うろたえるアリアをよそに、セドリックは懐から小さな黒い箱を取り出す。
「これを君に」
目の前でぱちり、と音を立てて開かれた箱の中。
そこに収められていたのは、小さな銀の髪飾りだった。
長い一日を終えたアリアは、セドリックに軽く促されて部屋の中に足を踏み入れた。いつもより柔らかな陽光が窓から差し込み、部屋の空気を金色に染めている。
「あれ、ライナスさんがいませんね?」
不在の宰相に代わって王宮に残ったはずの優秀な秘書官の姿が見えない。アリアは不思議に思ってきょろきょろと見回した。
「偽造通貨の件で監察局に行ってるんだろう…ったく、もうこんなに書類が溜まってるな」
執務机の上に置かれた書類の束にうんざりした顔をしながら、セドリックがため息をつく。
「でもちょうどよかった。二人きりのほうが都合がいい」
「な…何がですか…っ?」
(どうしてこの人は毎度いきなり爆弾を落としてくるの…!?)
唐突に心臓に悪いことを言い出すセドリックに、アリアは大きく目を見開いた。うろたえるアリアをよそに、セドリックは懐から小さな黒い箱を取り出す。
「これを君に」
目の前でぱちり、と音を立てて開かれた箱の中。
そこに収められていたのは、小さな銀の髪飾りだった。