「庭の千草」狂詩曲
詩月は昨晩、ブルームが蒲団に潜りこみ、一緒に寝たことはユリウスに黙っておくことにした。

また不機嫌になられては適わない。

詩月はブルームを見つけたら昨晩のお礼がしたいと内心、思った。

「詩月、熱は下がったか?」

「おかげさまで」

と云っても、詩月は普段から微熱がある。

マルグリットはそれを知っているせいか「詩月の大丈夫は当てにならない」と思っているのか、口を尖らせていた。

ユリウスはマルグリットの表情を観て頷き、棚からブルームの餌を取り出した。

何気ない様子から、夫婦の上下関係も見えてくる。

詩月はクスッと笑みを溢した。

「マルグリット、クレアに宗月が入院中は家に宿泊するよう話してみたんだが、病院の近くに宿をとったそうだ」

「そう。日を置いて、わたしからも話してみるわ」

「ああ。ーーマルグリット、ブルームの餌、もうこれだけかい?」

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