「庭の千草」狂詩曲(ラプソディー)
「そうだなーーユリウスの都合を確認して、明後日にでも。俺から話しておくよ」

宗月はハインツが連日、報道関係やスケジュール調整、提出書類など多忙を極めているのを察した。

さすがにハインツに墓地までの運転は頼めなかった。

「クレア、帰国のチケットは予約できた? 色々、心配だったわね。帰国前にダフィット教授の墓参りに行くなら、いつでも言ってね」

クレアがマルグリットから声をかけられたのは、墓参りのことを話した日の夕刻だった。

クレアは宗月は直接、ユリウスに頼むのだろうと、「ありがとう」とだけ言った。

クレアはマルグリットとの夕飯作りを手伝いながら、詩月のこと、宗月のこと、今までのこと、これからのこと様々な話を和やかに話した。

クレアの関心は宗月よりも詩月の方で、詩月がウィーンでどのように暮らしているかだった。

特に水分や塩分など、食事制限のある詩月が心配だった。
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