嘘つきな騎士と破られた託宣 -龍の託宣6-
横抱きに抱え上げられて、思わず首筋にしがみつく。大きな水たまりの上を、カイはそのまま軽々と飛び越えた。
「お転婆姫はこんなところで何やってるの?」
「わたし、ちょっとだけ外に出たくて……。お願いカイ、見逃して!」
必死に懇願すると、カイはぷっと噴き出した。その反応に思わずむっとしてしまう。
「何よ、本気で頼んでるのに」
「いやオレ、子爵に許可取ってちょうどルチアを迎えに来たとこだったんだ。このまま見逃してあげてもいいけど、見つかったら大変なことになるんじゃない?」
それはそれでたのしそうだけど、とカイは人が悪そうな顔を向けてきた。
「どうする? オレと来る? ひとりで抜け出す?」
「……カイと行く」
「了解。では姫、参りましょうか」
ルチアを抱き上げたままカイは進みだす。
「ちょっと、もう大丈夫だから降ろしてよ」
「まぁまぁ、遠慮なさらず。お召し物が汚れては大変です。このわたくし目がきちんと馬車までお送りいたしましょう」
その後も抗議の声は届かず、本当に馬車まで運ばれたルチアだった。
「お転婆姫はこんなところで何やってるの?」
「わたし、ちょっとだけ外に出たくて……。お願いカイ、見逃して!」
必死に懇願すると、カイはぷっと噴き出した。その反応に思わずむっとしてしまう。
「何よ、本気で頼んでるのに」
「いやオレ、子爵に許可取ってちょうどルチアを迎えに来たとこだったんだ。このまま見逃してあげてもいいけど、見つかったら大変なことになるんじゃない?」
それはそれでたのしそうだけど、とカイは人が悪そうな顔を向けてきた。
「どうする? オレと来る? ひとりで抜け出す?」
「……カイと行く」
「了解。では姫、参りましょうか」
ルチアを抱き上げたままカイは進みだす。
「ちょっと、もう大丈夫だから降ろしてよ」
「まぁまぁ、遠慮なさらず。お召し物が汚れては大変です。このわたくし目がきちんと馬車までお送りいたしましょう」
その後も抗議の声は届かず、本当に馬車まで運ばれたルチアだった。