嘘つきな騎士と破られた託宣 -龍の託宣6-
「お帰りなさいませ、ヴァルト様」
今夜も朝までコースを覚悟して、ジークヴァルトを出迎えた。ひょいと抱えあげられ、寝台へ直行だ。何と言えば早く終わらせてくれるだろうか。運ばれる間にも、そんなことばかりが頭を巡った。
「明日、王妃の離宮に連れていく」
「離宮に……? アンネマリーに会えるのですか?」
「ああ」
降ろされた寝台で、唇を啄みながらジークヴァルトが不満げに頷き返す。明日お出かけするということは、今夜のまぐあいは晴れて中止ということだ。降って湧いた幸運に、リーゼロッテの瞳が輝いた。
「うれしそうだな」
「だって久しぶりにアンネマリーに会えるんですもの」
最後に会ったのは昨年のイジドーラの誕生日を祝う夜会の前日のことだ。当時まだ王太子だったハインリヒの晩餐に招かれ、人目を気にせずふたりで尽きることなくおしゃべりをした。
一年前の白の夜会では、王太子妃としてハインリヒと並び立つ姿を目にしただけで、言葉を交わすこともできなかった。ましてアンネマリーが王妃となった今、気軽に会える機会など滅多にないだろう。
夜のお預けが伸びるとまたあとが面倒くさい。そう思いつつもジークヴァルトの腕の中、うきうきで眠りについたリーゼロッテだった。
今夜も朝までコースを覚悟して、ジークヴァルトを出迎えた。ひょいと抱えあげられ、寝台へ直行だ。何と言えば早く終わらせてくれるだろうか。運ばれる間にも、そんなことばかりが頭を巡った。
「明日、王妃の離宮に連れていく」
「離宮に……? アンネマリーに会えるのですか?」
「ああ」
降ろされた寝台で、唇を啄みながらジークヴァルトが不満げに頷き返す。明日お出かけするということは、今夜のまぐあいは晴れて中止ということだ。降って湧いた幸運に、リーゼロッテの瞳が輝いた。
「うれしそうだな」
「だって久しぶりにアンネマリーに会えるんですもの」
最後に会ったのは昨年のイジドーラの誕生日を祝う夜会の前日のことだ。当時まだ王太子だったハインリヒの晩餐に招かれ、人目を気にせずふたりで尽きることなくおしゃべりをした。
一年前の白の夜会では、王太子妃としてハインリヒと並び立つ姿を目にしただけで、言葉を交わすこともできなかった。ましてアンネマリーが王妃となった今、気軽に会える機会など滅多にないだろう。
夜のお預けが伸びるとまたあとが面倒くさい。そう思いつつもジークヴァルトの腕の中、うきうきで眠りについたリーゼロッテだった。