嘘つきな騎士と破られた託宣 -龍の託宣6-
「ありがとうございます、ツェツィーリア様」
「もうっ、ツェツィーでいいわ。お姉様は公爵夫人になったのだし、わたくしに敬語なんて使わないで」
「そうね、ツェツィーはもうわたくしの妹だものね」
義弟のルカも式に参列する予定だ。可愛らしく着飾った婚約者に会えて、きっとよろこんでいることだろう。
「まぁ! リーゼロッテ様、なんて美しい花嫁なのかしら……! ね、ルチア様もそうお思いになるでしょう?」
「はい、とても……」
次にやってきたのはヤスミンとルチアだった。急な招待にもかかわらず、ふたりとも快く出席の返事をくれた。移動の馬車はフーゲンベルク家で用意したが、今日に合わせて華やかな装いをしてくれている。
「ヤスミン様、ルチア様……わたくしたちのために遠路はるばる来てくださって、本当にありがとうございます」
「ふふ、妖精姫のお式とあっては駆け付けないわけには参りませんわ。それにアンネマリー王妃殿下から、リーゼロッテ様の晴れ姿をしっかり見てくるよう仰せつかっておりますのよ」
「もしかしてヤスミン様が王妃殿下に式のことを……?」
「リーゼロッテ様がお式ができなくて残念そうにしてらしたと、確かにわたくしがそうお伝えしましたわ。でも今日のこの場をお決めになったのは、アンネマリー様ですから」
いたずらな笑みを向けるヤスミンに、リーゼロッテは胸が熱くなった。こんなにも自分を気にかけてくれるひとたちがいる。よろこびが溢れて、またまた涙が出そうになった。
「リーゼロッテー? ねぇ準備はどう? バルバナス様がまだかまだかってうるさくって……っと、ここは随分とにぎやかね」
騎士服姿のアデライーデがくすりとみなを見回した。そう広くない部屋で、リーゼロッテを中心に着飾った淑女たちがひしめき合っている。
「支度は済みましたので、すぐにでも参りますわ」
「今日のあなたはいつも以上に輝いてるわ……本当に綺麗よ、リーゼロッテ」
「ありがとうございます、アデライーデお姉様」
「ジークヴァルトもきっとしびれを切らしてるわね」
新郎は祭壇前で新婦を待っているのがしきたりだ。真っ先に花嫁姿を見たいだろうに、いちばん最後まで会わせてもらえないというから皮肉なものだ。
「もうっ、ツェツィーでいいわ。お姉様は公爵夫人になったのだし、わたくしに敬語なんて使わないで」
「そうね、ツェツィーはもうわたくしの妹だものね」
義弟のルカも式に参列する予定だ。可愛らしく着飾った婚約者に会えて、きっとよろこんでいることだろう。
「まぁ! リーゼロッテ様、なんて美しい花嫁なのかしら……! ね、ルチア様もそうお思いになるでしょう?」
「はい、とても……」
次にやってきたのはヤスミンとルチアだった。急な招待にもかかわらず、ふたりとも快く出席の返事をくれた。移動の馬車はフーゲンベルク家で用意したが、今日に合わせて華やかな装いをしてくれている。
「ヤスミン様、ルチア様……わたくしたちのために遠路はるばる来てくださって、本当にありがとうございます」
「ふふ、妖精姫のお式とあっては駆け付けないわけには参りませんわ。それにアンネマリー王妃殿下から、リーゼロッテ様の晴れ姿をしっかり見てくるよう仰せつかっておりますのよ」
「もしかしてヤスミン様が王妃殿下に式のことを……?」
「リーゼロッテ様がお式ができなくて残念そうにしてらしたと、確かにわたくしがそうお伝えしましたわ。でも今日のこの場をお決めになったのは、アンネマリー様ですから」
いたずらな笑みを向けるヤスミンに、リーゼロッテは胸が熱くなった。こんなにも自分を気にかけてくれるひとたちがいる。よろこびが溢れて、またまた涙が出そうになった。
「リーゼロッテー? ねぇ準備はどう? バルバナス様がまだかまだかってうるさくって……っと、ここは随分とにぎやかね」
騎士服姿のアデライーデがくすりとみなを見回した。そう広くない部屋で、リーゼロッテを中心に着飾った淑女たちがひしめき合っている。
「支度は済みましたので、すぐにでも参りますわ」
「今日のあなたはいつも以上に輝いてるわ……本当に綺麗よ、リーゼロッテ」
「ありがとうございます、アデライーデお姉様」
「ジークヴァルトもきっとしびれを切らしてるわね」
新郎は祭壇前で新婦を待っているのがしきたりだ。真っ先に花嫁姿を見たいだろうに、いちばん最後まで会わせてもらえないというから皮肉なものだ。