社内では言えないけど ―私と部長の秘匿性高めな恋愛模様―
「お待たせいたしました。ブランチセット二つです」
「あっ……」
私が慌てて座り直すと、店員は私と部長の前に、それぞれトレーを置いてくれた。
「パンのおかわりは自由ですので、お気軽にお申しつけください」
「ありがとう」
ぺこりと頭を下げて去っていく店員にお礼を言って、部長は私に向き合った。
そして、クスッと笑ってから、
「いただこうか」
自らフォークを手に取り、私を促す。
「は、はいっ」
ついつい興奮したのが恥ずかしいのか、部長の微笑みが優しくて嬉しいのか。
どっちだかわからないけど、なんだか身体がポカポカする。
私は赤く染まった頬を隠そうと俯き加減で、ナイフとフォークを持った。
「いただきます」
低く落ち着いた声に導かれ、上目遣いで部長を窺う。