過つは彼の性、許すは我の心 参
目を瞬かせる私に「…本当にすみません」と前置きをした。
「惣倉喜影は先輩を多分助けたかったんだと思います。言い訳に聞こえるかもしれませんが、あの場所ではそうも言ってられなかった。俺も余裕無かったですし…泣かせちゃいましたね」
言われて気付く…ああ私泣いているんだ。
眉を顰める惣倉君は本当に申し訳無さそうな顔をして、私は違う、違うのと口を動かす。
「そうなんですね…あの惣倉喜影が」
意外そうに呟く惣倉君に小さく頷く。
惣倉君に話したのは、喜影君との馴れ初め。
ーーー円嘉に無理やり付き合わされていた時に、円嘉の悪い友達に無理矢理犯されそうになった。
それまでも犯罪スレスレの事をさせて私を嗤って、今思えば虐められっ子お疲れ様ですって感じだったけれど、まだ耐えられる範囲だったからギリギリ留まっていた。
そんなある日部屋の隅で縮こまっていたら、私の前でヒソヒソして(定番)あーまた何かされるのかと思っていたら、急に部屋が真っ暗にされて人の手が沢山伸びて…ともう悪夢だった。
ただすんでの所で、
『何やってんだ』
ドアから開けて入って来た光り輝く(真っ暗の部屋に入って来たらそうもなる)喜影君が入って来た事でなんとなく流れが止まった。そのお陰でその場を離れる事が出来て、それからポツポツと話す事も増えた。