過つは彼の性、許すは我の心 参
ただ、と付け加えられた。
「それは初代のオオミカと同じ男だけで、女である姫達は周囲は幸福に出来ても殺す事が出来た…らしいですよ。だから男のオオミカは重宝される、正に男尊女卑ですよね」
…確かに酷い話だけれど、それと惣倉君と何が関係あるのか。
ちんぷんかんになっていたが「そんな神話の生物を殺すってなったらどうします?」と聞かれて、更にちんぷんかんになった。
うーんと考えて、ふとある考えに行き着く。
いやでもまさかそんな。
私は自分の考えを否定したが、
「そうーーー対抗する為に神をつくろうとしたんです」
惣倉君は私の考えを肯定した。
「…」
「…」
静かな病室で鳴るモニターの音が、暗く静寂に満ちた部屋でやけに響く。
冗談…。
「冗談だ…なんて、天條先輩達見ていたらそうも思えないでしょう」
頷くしかなかった。
初めは神だなんだ宗教の話かと思っていたが、それを当たり前に受けいれている人達が周囲に沢山居るのだから信じざる得なかった。
「ファンタジーな話ですよね、俺も自分自身がそう言う存在じゃなきゃ信じなかった」
「…」
「先輩と会うまでは鬱屈としていたんです。そもそも俺感情の起伏も平坦なんですよね。だから俺みたいなのは死んだ方が世の為なんだと理解はしているんです。でも、自分を殺すにも労力がいる」