悪女な私とは婚約破棄してください。なのに、冷徹社長の猛愛からは逃げられない
「わぁ! すみません、神室さん。取り分けなんて私がやるので、ゆっくりしててください」
「でも……」
新入社員も三年目も大差ない。そう言おうとしたら、愛奈に取り分け用のトングをサッと奪われてしまった。
「もう、志桜ったら。せっかく新人ちゃんががんばってるんだから、邪魔しないの」
(そ、そういうものかな?)
「じゃあ、お願いするわね」
「任せてください!」
その後も愛奈が中心となって、上手に場を盛りあげてくれた。
「そういえば、神室さんって社名と同じ名字ですよね? もしかして創業者の親戚とか?」
無邪気に尋ねる蘭に、愛奈が冗談っぽく胸を張って答える。
「あ、気づいてくれた? 実は志桜は神室本家のお嬢さまなんだよ~」
「えぇ、マジですか? 神室って、なんかすごい家だって聞いたことあります。そこのお嬢さまとか、めちゃくちゃすごい人じゃないですか?」
悪気はないのだろうけど、元気いっぱいな蘭の声はとにかく響くので、みんなが一斉にこちらを向く。
「でしょう。そんな志桜から直々に仕事を教えてもらえるんだから、結城さんはラッキーだったね」
「はい!」
周囲から注がれる視線がどうにも居心地が悪く、志桜はそっと席を立つ。
「志桜、どうかしたの?」
「ちょっとお手洗いに」
「でも……」
新入社員も三年目も大差ない。そう言おうとしたら、愛奈に取り分け用のトングをサッと奪われてしまった。
「もう、志桜ったら。せっかく新人ちゃんががんばってるんだから、邪魔しないの」
(そ、そういうものかな?)
「じゃあ、お願いするわね」
「任せてください!」
その後も愛奈が中心となって、上手に場を盛りあげてくれた。
「そういえば、神室さんって社名と同じ名字ですよね? もしかして創業者の親戚とか?」
無邪気に尋ねる蘭に、愛奈が冗談っぽく胸を張って答える。
「あ、気づいてくれた? 実は志桜は神室本家のお嬢さまなんだよ~」
「えぇ、マジですか? 神室って、なんかすごい家だって聞いたことあります。そこのお嬢さまとか、めちゃくちゃすごい人じゃないですか?」
悪気はないのだろうけど、元気いっぱいな蘭の声はとにかく響くので、みんなが一斉にこちらを向く。
「でしょう。そんな志桜から直々に仕事を教えてもらえるんだから、結城さんはラッキーだったね」
「はい!」
周囲から注がれる視線がどうにも居心地が悪く、志桜はそっと席を立つ。
「志桜、どうかしたの?」
「ちょっとお手洗いに」