悪女な私とは婚約破棄してください。なのに、冷徹社長の猛愛からは逃げられない
パッと表情を輝かせた彼女にそう尋ねられ、楓は内心でしまったと思う。宝飾品に興味のない人間がセカンドラインまで知っているのは不自然だろうか。
だが、志桜はそこまでの深読みはしていない。純粋に、Kマシェリが話題にあがったのを喜んでいる様子だ。
「はい、あちらはオンラインショップのみの展開です」
そこで彼女はやや表情を曇らせた。
「ネットショッピングは便利ですし、もう欠かせないものですよね。でも、顧客に寄り添った接客という点ではやはり実店舗には及ばないですし……そこが歯がゆくて」
そんな台詞の途中で、彼女はハッと我に返ったように言葉を止める。それから、気恥ずかしそうに頭をさげた。
「失礼いたしました。お客さまに自分の悩み相談をしてしまうなんて」
きっと、客を相手にうっかりこぼしてしまうほど、その悩みは彼女の脳内の大部分を占めていたのだろう。
(見違えるほど大人っぽくなったが、あどけない面も残っているんだな)
無意識のうちに楓は口元をほころばせた。そして、少し考えてから言葉を紡ぐ。
「オンラインシップでは客に寄り添えないというのは……君の先入観かもしれないな」
「え?」
弾かれたように顔をあげた彼女と視線を合わせて、楓はゆっくりと言う。
だが、志桜はそこまでの深読みはしていない。純粋に、Kマシェリが話題にあがったのを喜んでいる様子だ。
「はい、あちらはオンラインショップのみの展開です」
そこで彼女はやや表情を曇らせた。
「ネットショッピングは便利ですし、もう欠かせないものですよね。でも、顧客に寄り添った接客という点ではやはり実店舗には及ばないですし……そこが歯がゆくて」
そんな台詞の途中で、彼女はハッと我に返ったように言葉を止める。それから、気恥ずかしそうに頭をさげた。
「失礼いたしました。お客さまに自分の悩み相談をしてしまうなんて」
きっと、客を相手にうっかりこぼしてしまうほど、その悩みは彼女の脳内の大部分を占めていたのだろう。
(見違えるほど大人っぽくなったが、あどけない面も残っているんだな)
無意識のうちに楓は口元をほころばせた。そして、少し考えてから言葉を紡ぐ。
「オンラインシップでは客に寄り添えないというのは……君の先入観かもしれないな」
「え?」
弾かれたように顔をあげた彼女と視線を合わせて、楓はゆっくりと言う。