悪女な私とは婚約破棄してください。なのに、冷徹社長の猛愛からは逃げられない
 自分たちは、鏡合わせのように同時に恋に落ちていったのだろうか。そう思うと、胸がふんわりと温かなもので包まれる。

「すべてが解決したら、とびきりオシャレをして、このネックレスをつけて楓さんとデートがしたいです。叶えて、くれますか?」
「もちろん」

 目が合って、時が止まる。互いに引き合うように、ゆっくりと優しく唇が重なった。
 口づけの数だけ、彼との絆が強くなる。そんなふうに思えた。

 ふたりはすぐに行動を開始する。雄大と蘭もこころよく協力してくれた。
 まずは雄大が、例の志桜とゴウのベッド写真のもとになったと思われる画像を突き止めてくれた。

『あの彼、有名人なのでSNSのあちこちに画像が転がっていて、そのなかに神室さんの写真とまったく同じ構図で女性の顔だけ別人の写真が見つかりました』

 そう言って雄大が見せてくれた写真に写っていたのは、あのバーでゴウとキスをしていた巻き髪の女性だった。
 愛奈はこの写真と志桜の顔写真を使って、AIに合成写真を生成させたらしい。鷹井AIラボのフェイク検出ツールで、〝九十九パーセントの確率でフェイク〟との結果が出た。
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