悪女な私とは婚約破棄してください。なのに、冷徹社長の猛愛からは逃げられない
耳に届いた母国語にホッとして振り返れば、楓が片手をあげて合図してくれていた。ライトブルーのシャツにベージュのパンツを合わせた、日本にいるときよりラフなスタイルだ。
「わざわざ迎えに来てもらって申し訳ありません」
楓は志桜より一週間早くこちらに入っていて、今日は志桜を迎えに来てくれたのだ。
「ややこしい案件が思ったより早く片づいて時間ができたから。それに、ここからサンノゼまでは車で一時間もかからないし」
目的地のサンノゼにも空港はあるのだが、日本からの直行便はほぼない。そのためシリコンバレーに向かう人間のほとんどは、このサンフランシスコ国際空港を利用するそうだ。
楓が車を回してきてくれて、彼の運転でサンノゼまで向かう。
広く、まっすぐな道を、スカイブルーのスポーツカーが軽快に走り抜けていく。
「わぁ、気持ちいいですね」
この地の陽気な空気が志桜の心まで晴れやかにしてくれる。
「西海岸らしくオープンルーフにするか?」
「この屋根、開くんですか?」
目線を上に向けて志桜は聞く。答える代わりに彼はボタンを操作して、屋根をオープンにしてくれた。もう十月だけどこちらは日本より暖かい。爽やかな風が志桜の黒髪をなびかせた。ほんのり潮の香りがするのは海が近いからだろう。
「わざわざ迎えに来てもらって申し訳ありません」
楓は志桜より一週間早くこちらに入っていて、今日は志桜を迎えに来てくれたのだ。
「ややこしい案件が思ったより早く片づいて時間ができたから。それに、ここからサンノゼまでは車で一時間もかからないし」
目的地のサンノゼにも空港はあるのだが、日本からの直行便はほぼない。そのためシリコンバレーに向かう人間のほとんどは、このサンフランシスコ国際空港を利用するそうだ。
楓が車を回してきてくれて、彼の運転でサンノゼまで向かう。
広く、まっすぐな道を、スカイブルーのスポーツカーが軽快に走り抜けていく。
「わぁ、気持ちいいですね」
この地の陽気な空気が志桜の心まで晴れやかにしてくれる。
「西海岸らしくオープンルーフにするか?」
「この屋根、開くんですか?」
目線を上に向けて志桜は聞く。答える代わりに彼はボタンを操作して、屋根をオープンにしてくれた。もう十月だけどこちらは日本より暖かい。爽やかな風が志桜の黒髪をなびかせた。ほんのり潮の香りがするのは海が近いからだろう。