白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

34 普通の令嬢のように

 ほどなくして件の手紙の返事は届けられた。
 日程を調整し、その日の午後公爵家にて騎士団長とはお会いすることとなった。

 朝一番から張りきったマリアンヌたちによって、私は見たコトもないような姿に変えさせられた。

 私の瞳の色によく似た薄紫のドレスは、あまり胸が強調されていないものだったが、ややタイトでスリットから見える足が気になる。

 しかもプレゼントだという赤い石のネックレスは、どこか騎士団長の瞳を思い起こさせた。

「ホントに、これで行くんですか?」

 鏡に写る自分を見ながら、私は何度も振り返る。
 
「それで行かないでどうするのよ」
「そうですよ、アンリエッタ様。マリアンヌ様の言う通りです」

 私を飾り立てるマリアンヌもミーアもどこか楽し気だ。

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