白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
 そしてその向こう側で二人の視線が自分をジッと見ていることに気付く。

「あああ、すみません。初めて見たもので」

 きゃぁぁぁぁ。穴があったら入りたいわ。
 貴族云々じゃなくて、人として恥ずかしすぎじゃない。

 子どもじゃないんだから、はしゃぎすぎでしょう。
 いくらビックリしたからって、家じゃないんだから。

「たぶんメレンゲを炙ったもんですね」
「メレンゲ?」
「あー、卵の白身を泡立たせたお菓子みたいなもんです」
「へぇー。すごぉい」

 貴族の中では有名なお菓子なのかしらね。
 メレンゲか。
 その言葉さえ初めて聞いたわ。

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