白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「ダミアンがあなたにちょっかいを出したことも、すぐにどちらを選ぶのか返事しなかったことも、全部全部腹が立ってしまって」
「分かります。私もですよ。とっととマリアンヌ様だって、言え! って思いましたもん。でもそうですね……本音を言うなら、あの場でマリアンヌ様をさらって行きたかったぐらいですよ」

 おどける私の顔に、マリアンヌは泣きながら笑みを作った。
 
「なにそれ」
「だって腹が立ったんですもん。マリアンヌ様をこんな風に泣かすヤツが」

「まったくあなたって人は……」
「どうです? 私に鞍替えしてもいいんですよ?」
「もう、バカ」

 マリアンヌはベッド前にしゃがみ込み、顔をシーツに埋めた。
 私はそんな彼女のサラサラした髪をなでる。

 小さな声でマリアンヌは『ありがとう』そう囁いてくれた。
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