白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

48 好意か打算か

「なんだかすごかったですね。初めてお医者さんの診察を見ました」
「そうね……」

 やや興奮気味に、ミーアはビランドが置いていった痛み止めたちを片づけている。
 しかしそんなミーアの言葉でさえ、私はどこか上の空だ。

 どうしてブレイズが私に医師を派遣してくれたのだろうか。
 きっかけは、なんとなく分かる。

 ニカの屋敷より遣いが来た時に、私が怪我をして動けないことをミーアから謝っておいてもらったのだ。
 おそらくそれが、彼の耳にも入ったのだろう。

 だとしても、こんなお金のかかることを、いくら薬玉のお礼が足りないと思っていたってするかしら。
 しかもこの男爵家への建て前上、わざわざ商会からの派遣だなんて偽ってまでよ。

 何の得にもならないじゃない。
 私が深く聞かなかったら、お医者様だって答えなかったはずだし。

 何だろう。全然ブレイズの考えが分からないわ。

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