白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

50 不安定

 数日後、ようやくマトモに動けるようになった私はミーアたちの手を借り、中庭の一角にアンジェラの花の植え替えをおこなった。

 屋敷からも、離れからも目につかない奥まった場所。
 元あったバラたちに紛れ込ませるように植えたから、きっとダミアンたちは気づかないだろう。

 病が流行った時に勝手に収穫されても困るからね。
 少なくとも私を見捨てた人たちにこれを使う気などない。

 金貨一枚でどっかから仕入れてくればいいのよ。
 あるかどうか知らないけど。

 もし手に入らなくても、私のせいではないわ。
 自分たちの日ごろの行いでしょう。

「アンリエッタ様、離れから使用人がお伺いに来ていますがどうしますか?」

 一人屋敷の見張りに付けていた侍女が、手を上げながらこちらに駆け寄ってきた。
 
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