白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
 そのうちあるとは思っていたけど、随分前回の時と話が変わってしまったから、もうないのかと思っていたわ。

「ああって、貴女。自分が怪我をしている時に、そんなのおかしいと思わないの?」
「でもほら、そこはあの人らしいといえばそうじゃないですか。あの人なりのマリアンヌ様への誠意なんでしょう?」
「そうかもしれないけど! そうかもしれないけど……アタシは何もうれしくないわ」

 そんな言葉とともに、ぽたぽたと涙がこぼれ落ちた。
 ずっと考えていたのだろう。

 ダミアンに夜会を提案されて、本来ならばうれしいはずなのに、私のことを深く知ってしまったために、マリアンヌはマトモに喜べなくなってしまった。

 お互いの計画のために共闘することになったのだけど、最近は本当に友だちのようだったからなぁ。
 マリアンヌの気持ちは、すごく分かる。

「好きな人のことより、私のことなど考えてどうするんです?」
「だって、だって……。貴女も大切なのよ」

 マリアンヌの言葉に、私の方が泣きそうになる。
 こんな風に、誰かに大切だと言われたのは生まれて初めてだ。

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