白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「見ないようにって……。手当しなきゃダメだよ」
「そうかもしれないけど、今はどうしようも出来ないでしょ。家に帰らなきゃ」
「俺のせいだ」

 今にも泣き出しそうなその顔。
 貴族の子って、もっと偉ぶっていて感じ悪いって思っていたのに。

 この子はちゃんと、自分が悪いだなんて表現できるんだ。

 偏見かもしれないけど、なんかすごいな。
 今まで見てきた人たちとは違うみたい。

「うちに行こう! すぐに手当させるよ。本当にごめん。こんなことになるなんて」
「ねえ一個聞いてもいい?」
「ん? どうしたの?」
「なんであなたは地下にいたの? 普通なら、あなたみたいな人がいる場所じゃないはずよ」

 私はふと疑問に思っていたことを口に出す。
 確かに地下へ続く道は、清掃のために開いていた。

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