白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

61 かの人の破滅を夢見ながら

「ミーア、落ち着いて聞いて?」
「どうされたのですか、そんな怖い顔をして」
「そのあざは、他国特有の感染症なの」
「感染症……」
「簡単に言えば人から人にうつる、病ってことよ」

 私の言葉に、ミーアは手で口を押えた。

「そんな! それならすぐに退出します!」
「そんなことはいいの。治療法もあるし、大丈夫だから」
「でももし、アンリエッタ様にでもうつしてしまったら」
「大丈夫。そんなに危険な病ではないわ。ほら、風邪だって人から人にうつるでしょう? あれみたいなものよ」

 興奮して泣き出しそうになるミーアを安心させるように私は微笑みかける。
 それでもまだ不安だと、ミーアの顔には書いてあった。

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