白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「すみません、串焼き二つ……いえ、三つ……」

 そう店主に声をかけた瞬間、物々しい十数名の男たちが広場に駆けつけてくる。

「おい、いたぞ!」

 男たちは真っすぐに、私の方へ。

 あれってたぶん、騎士団よね。
 子どもの頃に一度パレードとかで見たコトあるけど。

 んんん? でも、なんでこっち向かってくるのよ。
 私、なにかした?

 それとも父がなにかやらかしたのかしら。
 うん、その可能性は大きいわよね。

 いつも違法すれすれのことをしてきたわけだし。いや、すれすれ超えてて、バレてないだけともいうけれど。

 ってことは逃げなきゃまずい感じなのかな。
 え、待って。私に肉を食べさせて。今、お口が肉のお口なの。
 今すぐ食べないと、私の肉が肉が肉がぁぁぁぁぁぁぁ。

 そんな私の心の叫びなど誰も気づくこともなく、広場にいた誰もが動けないでいた。

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