吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)
仕方ない。放課後の部活動を待つか。
深緋は腰を上げ、再びペンダントの捜索に取り掛かった。バスケ部やバレー部によって倉庫が開けられるまでの辛抱だ。
黙々とバレーボールのカゴや得点表、カラーコーンの周辺に目を配る。跳び箱のあたりを探してから、積み重ねられた体操マットを見つめた。
そこに無ければここには最初から無かった事になる。無論、自分の見落としは否めなかったが、ペンダントという小さな物だけに、隠されたら中々見つけられないと思っていた。
六限の終わりを告げるチャイムが鳴った。放課後になったことを理解して、もう何度目かのため息を落とす。
とにかく、目と手を動かそう。
体操マットに近付き、上から順番に根気よく見ていく。一枚目をめくって傍によけ、二枚目も同様に調べる。その作業を繰り返していると、不意に小さな金属音を耳で拾った。
細い鎖が擦れるような、シャラッという音が鳴り、硬い床にぶつかるのがわかった。
マットの奥に落ちた?
一縷の希望が湧いて、奥へと体を滑り込ませる。
すると突然、ガラッと倉庫の扉が開いた。部活をする生徒たちだと思い、顔を上げる。
「あ」
短く声を発すると、怪訝に眉を潜めた白翔と目が合った。
***
深緋は腰を上げ、再びペンダントの捜索に取り掛かった。バスケ部やバレー部によって倉庫が開けられるまでの辛抱だ。
黙々とバレーボールのカゴや得点表、カラーコーンの周辺に目を配る。跳び箱のあたりを探してから、積み重ねられた体操マットを見つめた。
そこに無ければここには最初から無かった事になる。無論、自分の見落としは否めなかったが、ペンダントという小さな物だけに、隠されたら中々見つけられないと思っていた。
六限の終わりを告げるチャイムが鳴った。放課後になったことを理解して、もう何度目かのため息を落とす。
とにかく、目と手を動かそう。
体操マットに近付き、上から順番に根気よく見ていく。一枚目をめくって傍によけ、二枚目も同様に調べる。その作業を繰り返していると、不意に小さな金属音を耳で拾った。
細い鎖が擦れるような、シャラッという音が鳴り、硬い床にぶつかるのがわかった。
マットの奥に落ちた?
一縷の希望が湧いて、奥へと体を滑り込ませる。
すると突然、ガラッと倉庫の扉が開いた。部活をする生徒たちだと思い、顔を上げる。
「あ」
短く声を発すると、怪訝に眉を潜めた白翔と目が合った。
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