吸血少女はハニーブラッドをご所望です(コミカライズ原作です)
 初めてのキスに目眩を覚えながら、深緋は細く目を開けた。

 ぼうっとした視界に熱い()をした白翔が映っていた。

「——好きだ」

 瞬間、ビリビリと背筋が震えるのを感じた。

 全身の血が逆流するみたいに、体中をくまなく駆け巡り、指先と唇とまつ毛の先が震えた。

 聞いてはいけないとずっと拒んでいた言葉だった。

「深緋が好きだ」

 言いながらグイと抱き寄せられ、白翔の腕の中に包まれる。

 ギュッと抱き締める腕に、僅かに息が上がる。

 ハッ、ハッ、と浅い呼吸を繰り返していた。胸の奥深い場所が熱く疼いている。

 ヒリヒリとした痛みが苦しいはずなのに、自分を抱き締める腕を拒みたくない。放して、やめて、と。本能にうそぶいた台詞を今さら口にしたくない。

 代わりに深緋は、手を上げて、おずおずと白翔の背中に指を這わせた。

「わ、私……も」
「え……っ」

 白翔が嬉々として声を上げる。

 ところが、彼が僅かに離れた瞬間。シャラ、と胸元でペンダントが揺れる気配がして、ハッとなる。

「やっぱり、深緋も……俺のこと?」

 好き、と言おうとして奥歯をギュッと噛み締める。
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