恋愛Sim★comp
俺は知る。
それが、君に逢える最後の日だったのだと。
正確には、言葉を交わし……君に触れる最後の日。
君は、何度俺の名を呼んだ?俺は、君の名を何度呼んだかな?
君の心は、俺のものだったと……失って知る。
俺が何をした?
君を傷つけた。キスしたかったのは本当だ。
愛しくて、切なくて……あんな言葉じゃなく、本当のことを言っていたら?
遅い……
俺たちの恋愛は擬似恋愛。
終わった?始まってもいないのに?始まりに気づいたのは、道が閉ざされた後。
編集長は言った。
週刊誌が、匂いをかぎつけ……彼女を狙ったと。手を打ったのは、護るためだと。
映画化?大金が動く?知らない。俺には関係ない。
俺は、すべてを捨てでも……君といたい。
何故、赦されない?普通の高校生。普通って何だ?自由は?
俺は、作品を仕上げた。結末を書かずに提出した。
君に想いを込めて。君へのすべて。醜い感情も……愛しい気持ちも、後悔も自己嫌悪もすべてだ。
俺の実話。『恋愛を真似て』俺の作品。すべて、俺の言葉。嘘は無い。
信じて欲しい。君の望む結末を書けなくて。
編集長を脅した。
君に逢うことを条件で、結末を書くと約束したんだ。
一目見たい……と願う。
君に触れることも、言葉をかわすことも無いその空間のその一時。
君の涙を拭ってやることも、名前を呼んであげることも出来ない。
謝る言葉さえ、君には届かないんだ……。
切ない。身を切り刻むような痛み。
愛しい君と出逢った事を後悔する。
君を苦しめる俺が、憎くて……。
君は、俺に逢いたくなかったかもしれないのに……。
比名琴……愛している……