恋愛Sim★comp
俺たちは経験する。これは、本物の恋愛。
他の人と全く同じじゃない恋。俺たちの恋愛物語。
普通じゃない?普通であってはいけない。
うん、トラと文一ちゃんも俺たちの恋と同じじゃない。同じ恋の物語は存在しない。
この先……俺の恋は、何を経験するのか。みんなと同じ……経験?
俺に心を赦して……キスを受け止める。俺に応え、反応する比名琴……。
手をつなぎ、指を絡めたら……想像しただけで動悸が激しくなった。
実際に触れ、君が拒まなかったら……ゾクゾクする。
激しいキスも想像した。
軽いキス・吸い付くキス・角度を変えて、強く押さえた。
何度も繰り返し、味わうキスは甘く……酔いしれる。
貪欲に、どこまでも底なしの欲求。
舌を入れたら?絡めて、吸い付いたら……はぁ……興奮する……
次の日、俺は寝不足だった。
「ふ……ぁ~~。」
眠ぃ……
「何だ?妄想のし過ぎで、眠れなかったのか?」
ニヤニヤしたトラ。
何だか、すっきりした顔。訊くのはウザイが、小説のネタだ。
「……いい事、あったのか?」
俺の質問に、気持ち悪いぐらいに緩んだ表情。
「くふふ。知りたい?……でも、むふふ……恥ずかしいし。」
ウザさの頂点。
「言わなくていい。」
「待てよ!訊きたいんだろ?いいぜ、くふっ。実は……」
押し退ける俺は、まとわりつくトラに拳を握った。
「うそっ!!」
大きな、比名琴の叫び声。
……?
初めて聞いた。
「あぁ~~あ。フミ、コトちゃんに言ったんだ。くふふ……あの反応だと、お前はまだだな♪」と、優位を示すような態度。
……??まだ?
「トラぁ~~。おはよう♪」と、文一ちゃん。
比名琴は、後ろで顔を真っ赤に固まっている。
……??まだ??
イチャイチャする二人を先に行かせ、道を戻る。
俺が距離を縮めると、後退った。
……?!
俺の足を止める。
「……比名琴?」
【ビクッ】
……身を小さくし、俺を見ない。
?!!
何だ?あの二人が何をした?何を聞いたら、こうなるの?
はっ!!俺の昨日の妄想?
いや、知られるわけが無い。よね??