恋愛Sim★comp
比名琴が俺から離れ、顔を背けた。
【ガァ~~ン】
嶋関……やっぱり、使えない!!
「うるさい!!今、行くから待ってろ!!」
俺が待てと叫んでいるのに、近くまで息を切らしながらやって来て。
「え?何ですか、聞こえなくて。さ、次のところへ行きましょう♪楽しみですね!お土産、いっぱい買いますよ!!」と、のんきな顔。
気まずい比名琴も笑った。
美味しい夜ご飯を、タクシーのおじさんを含めて楽しんだ。
ホテルに着いて、お別れが淋しかった。
「今度は、新婚旅行においで。もっと、ロマンチックなところを案内するよ。」
俺たちは、笑顔を返すので精一杯だった。
嶋関は、大量のお土産をホテルに運ぶので精一杯。
おじさんを見送って、俺は比名琴の手を握る。
「また、来たいね。」
「……うん。」
ホテルに入ると、女性のスタッフが比名琴に声をかけた。
「本日、花火のイベントがあります。浴衣の無料サービスを利用されませんか?」
比名琴の目が輝いている。
「俺、浴衣姿……見たい。」
「じゃ……着ます!」
嶋関は、俺たちに部屋の鍵をそれぞれ渡してくれた。
着替えに移動する比名琴を目で追う俺の耳に……
「また明日、9時に迎えに来ますから。」
不思議そうな俺に、嶋関がニッコリ。
「……え?嶋関さん、このホテルじゃないの?」
「はい。俺は、ビジネスホテル♪お土産は、フロントで配達の依頼をしただけです。何かあったら、電話してください。すぐに飛んできますから。」と、ホテルから出て行った。
……。
部屋は、別々……けど、夜のイベント花火は……二人きり。
しかも、浴衣姿の比名琴?!
俺は部屋に入り、先に届いた荷物を開けた。
【コロッ】
鞄の横にあった紙袋が転がり、手に取った。
……?こんなのあったかな??
中は、箱……?!?!
これは!!
顔が赤くなり、意識が熱でフラフラ……保健体育で一度だけ見たことのあるモノ。
編集長?!!
待て、落ち着け……部屋は別だし、明日は9時に嶋関さんが迎えに来る。
朝食は、7時30分から……