Dearest My Lady
誤魔化すように顔を逸らし、それからぽつりぽつりと、紬は今の気持ちを言葉にしていく。
「……私は、みんなの優しさに守ってもらっただけで……。私自身は、何も証明できてない」
声は小さいけれど、ひとつひとつ、噛みしめるように続ける。
「だから……どうしても考えちゃうの。私はまだ、なっちゃんの隣にちゃんと立てる人間じゃないって」
問題は片付いた。けれど、自分の中に残った“迷惑をかけてしまった”という自責だけは、簡単には消えてくれない。
それでも——
「だから、私……」
紬は、そっと視線を上げた。
「私も、何かやりたい。なっちゃんの力になれること。私自身が……なっちゃんのそばにいていいんだって自信が持てるような、何かがしたい」
それは、初めて自分から差し出した願いだった。央は一瞬だけ目を瞬かせ、言葉を探すように小さく息を吐く。そして、ゆっくりと、柔らかな笑みを浮かべた。
「……うん」
短い返事に込められた温度に、紬の胸が静かに揺れる。
「それが紬ちゃんの願いなら、俺は全力でそれを叶えるよ」
言い切る声はとても穏やかで、揺るぎがなかった。
「でも、ひとりで抱え込ませない。ふたりで一緒にやろう」
少し間を置いて、考え込むように視線を下に向けながら続ける。