この恋を執着愛と呼んでしまえば。
「誰ですか……?」

「あれ? 覚えてないの?」

ここが会社じゃなかったら、真っ先に逃げ出している。

でも、相手の男性はスーツでどう見ても私の勤める会社の関係者だろう。

だって社員証がないとこのビルに入ること自体出来ない。



「あの、本当に誰ですか?」


「想代の小学校時代の幼馴染、牧田 (まもる)です……なんて、思い出した?」



小学校時代の幼馴染……確かに護くんという男の子と仲が良かった。

元の黒髪を少し茶色に染めていて気づかなかった。
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