妖精渉る夕星に〜真摯な愛を秘めた外科医は、再会した絵本作家を逃さない〜
「及川先生に勧められたからってのもあるけど、山之内さんの小説を読んでみたんだ」
「えっ、本当に読んだの⁈」
「うん、なんていうか、すごく心が温かくなった。山之内さんの人柄が文章に表れてる気がしたよ。だからさ、短編だけじゃなくて、長編も読んでみたいなぁって思ったんだよね」
長編と聞いてドキッとした。
「実は……まだ書き始めてはいないんだけど、構想だけ練ってる長編小説があって……」
「えっ、どんなの⁈ ジャンルは?」
「は、恥ずかしいんだけど……青春恋愛小説なの。大正時代が舞台で──」
「へぇ、時代物なんだ。それだけで興味を惹かれるんだけど」
「本当? そう言ってもらえると嬉しいな」
「山之内さんって、いつか本を出すようなプロになる気がする」
「えぇっ⁈ そんな才能はないよ。趣味で書いていければそれだけで十分だし……」
「そんなことない、短編を全て読んだ俺が保証する。今構想を練ってる小説、いつか完成したら読ませてよ。読んで絶対に売れるって判断したら、俺が費用を出すから自費出版しよう!」
「ま、待って待って! そんなすごい約束……」
「山之内さんの作品は、人の心を惹きつけるって感じたんだ。だから諦めずに書ききってよ」
「……菱川くんがそこまで言ってくれるなら……頑張ってみようかな……」
「よし、約束。俺はずっと覚えてるから、時間がかかってもいいから、書き上げたら必ず見せて」
「うん、わかった」
誰かが自分の作品を待っていてくれるなんて、そんな経験は今までなかった。彼が初めて言ってくれた言葉が、頭の中を何度もリフレインしていく。期待と喜びで、心が温かくなっていくのを感じた。
「えっ、本当に読んだの⁈」
「うん、なんていうか、すごく心が温かくなった。山之内さんの人柄が文章に表れてる気がしたよ。だからさ、短編だけじゃなくて、長編も読んでみたいなぁって思ったんだよね」
長編と聞いてドキッとした。
「実は……まだ書き始めてはいないんだけど、構想だけ練ってる長編小説があって……」
「えっ、どんなの⁈ ジャンルは?」
「は、恥ずかしいんだけど……青春恋愛小説なの。大正時代が舞台で──」
「へぇ、時代物なんだ。それだけで興味を惹かれるんだけど」
「本当? そう言ってもらえると嬉しいな」
「山之内さんって、いつか本を出すようなプロになる気がする」
「えぇっ⁈ そんな才能はないよ。趣味で書いていければそれだけで十分だし……」
「そんなことない、短編を全て読んだ俺が保証する。今構想を練ってる小説、いつか完成したら読ませてよ。読んで絶対に売れるって判断したら、俺が費用を出すから自費出版しよう!」
「ま、待って待って! そんなすごい約束……」
「山之内さんの作品は、人の心を惹きつけるって感じたんだ。だから諦めずに書ききってよ」
「……菱川くんがそこまで言ってくれるなら……頑張ってみようかな……」
「よし、約束。俺はずっと覚えてるから、時間がかかってもいいから、書き上げたら必ず見せて」
「うん、わかった」
誰かが自分の作品を待っていてくれるなんて、そんな経験は今までなかった。彼が初めて言ってくれた言葉が、頭の中を何度もリフレインしていく。期待と喜びで、心が温かくなっていくのを感じた。