御門くんの執愛攻めには抗えない~策士な年下御曹司は偽装婚約で愛し堕とす~
「……浅はかですね。顧問弁護士の先生にはすでに連絡を?」
「もちろんだ。来週この録音データを渡して、すぐに動いてもらう」
「それなら被害も最小限で済みそうですね。……あとは、逆上した峰田が美冬さんに接触しないかどうかだけ警戒しておかないと」
以前待ち伏せされていた通り、勤務先については知られているが、自宅の場所は知られていないと美冬さんに聞いたことがある。
しかし、父にまで接触するほど執念深い男だ。いずれ住んでいるところも突き止めるかもしれない。
あのアパートはセキュリティ対策などないも同然だから、そうなったら厄介だ……。
「彼女を守るのは、お前の仕事だな。前に言っていた〝心に決めた相手〟というのは、その美冬さんという方なんだろう?」
なにもかも察していると言うように、父が微笑む。
「ええ。でも、前の交際相手がああいう男だからといって、彼女を誤解しないでくださいね。美冬さんは僕にとって、唯一無二の人です。この会社を継ぐ決意と覚悟を与えてくれたのも、彼女の存在がきっかけでした」
「ほう。それは興味深い。ますます会うのが楽しみになったよ」
話のわかる父親でありがたい。
軽く頷いてから、これから俺のすべきことについて確認する。