御門くんの執愛攻めには抗えない~策士な年下御曹司は偽装婚約で愛し堕とす~
「却下です」
『ど、どうして……』
「だって、美冬さんにあげるって約束したじゃないですか。――一生ものの、絶対なくならない恋」
電話の向こうで、彼女が息をのむ気配がした。やっと、届いただろうか。
俺の胸の中にはとっくに息づいている、一生ものの気持ちが。
『……黎也くん』
「そんな恋があるって証明するには、俺たちが死ぬまで一緒にいるしかありません。美冬さんはもう、俺から離れることはできないんです。いい加減、わかりましたか?」
『……はい』
大きく息を吸った後で、彼女がハッキリとそう言ってくれる。
以前よりずっと俺を信頼してくれているのが、その素直な返事から伝わってくる。
「じゃあ、大人しくそこで待っていてくださいね? すぐに行きますから」
『わかった。何日かお泊りする準備が必要だよね?』
お泊まり……。そういえば、そうだった。
峰田から美冬さんの身を守らなければという方にばかり気を取られていたが、今夜から、美冬さんがうちに泊まる。今さらながら、なんて魅力的な生活……。
「そうですね。足りないものは買えばいいですし、部屋着くらいなら美冬さんに俺の服を着せるっていうのもありです」
『……恥ずかしいから持っていく』
「残念。でもいつか絶対着せます」
恋人らしい会話で和んだところで、通話を終えて車のキーを持つ。トラブル回避のためとはいえ、美冬さんが自宅に来るという高揚感で胸がソワソワした。