御門くんの執愛攻めには抗えない~策士な年下御曹司は偽装婚約で愛し堕とす~
年末年始でいったん進行がストップしているものの、御門ホテルの改装工事は順調だ。
私たちが担当しているショッピングエリアのほか、チャペルや披露宴会場を擁する結婚式場も、少し遅れて回想している最中。リニューアルオープンは冬になる予定だ。
「そうだ。ふたりの結婚式も、せっかくならリニューアル後の御門でやったらどう?」
「それはいいな。会場の規模も申し分ないし、なにより御門ホテルのおかげでふたりは結ばれたんだろう?」
ご両親は盛り上がっているが、実は結婚式については黎也くんと相談済み。思わず黎也くんと目を合わせると、彼はうん、と一度頷いた。
「……残念ながら、向こう一年はすでに予約がいっぱいです。それと僕たち、式場の目星はもうつけているんです」
「まぁ、そうだったの? いったいどこのホテル?」
「ハワイアンリゾート・ミカドです」
黎也くんの宣言に、今度はご両親が顔を見合わせる番だった。けれど、それからすぐにふたりとも笑顔に変わる。
「ハワイ挙式、素敵じゃない」
「あそこは黎也も思い入れがある場所だろうからな。式と新婚旅行もいっぺんにできて最高じゃないか」