御門くんの執愛攻めには抗えない~策士な年下御曹司は偽装婚約で愛し堕とす~

 ハワイアンリゾート・ミカドで式を挙げたいとリクエストしたのは、実は私。

 黎也くんが日本を離れ、二年間支配人を務めた場所でもあるので、彼の手で売上一位にまで成長したホテルのサービスを体験してみたいと、ずっと思っていたのだ。

 ご両親にも賛成してもらえてホッとした。

「よかったですね、美冬さん」
「うん。素敵な式にしようね」

 お互いに仕事があるので、準備はゆっくり進めて来年にでも式ができたらと考えている。

 すでに一緒に住んではいるけれど、婚姻届も式の日取りに合わせて提出するつもりだ。




 仕事もプライベートも順調な日々がめまぐるしく過ぎていき、とうとう御門ホテルのショッピングエリアがリニューアルオープンする日がやってきた。

 私は開店前の店内をあちこちチェックするために朝から動き、同時に各店舗への挨拶にも回っていた。

「芦屋さん、こっちこっち~!」

 フロアの中で最も広い面積を占めるキラーテナント『誉―HOMARE―』の中で、こちらに手を振るアシンメトリーヘアの男性がいた。才賀先生だ。

 オープン初日である今日は、なんとデザイナーの彼自ら店頭に立って接客をしてくれるそう。

< 130 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop