御門くんの執愛攻めには抗えない~策士な年下御曹司は偽装婚約で愛し堕とす~
ハワイアンリゾート・ミカドで式を挙げたいとリクエストしたのは、実は私。
黎也くんが日本を離れ、二年間支配人を務めた場所でもあるので、彼の手で売上一位にまで成長したホテルのサービスを体験してみたいと、ずっと思っていたのだ。
ご両親にも賛成してもらえてホッとした。
「よかったですね、美冬さん」
「うん。素敵な式にしようね」
お互いに仕事があるので、準備はゆっくり進めて来年にでも式ができたらと考えている。
すでに一緒に住んではいるけれど、婚姻届も式の日取りに合わせて提出するつもりだ。
仕事もプライベートも順調な日々がめまぐるしく過ぎていき、とうとう御門ホテルのショッピングエリアがリニューアルオープンする日がやってきた。
私は開店前の店内をあちこちチェックするために朝から動き、同時に各店舗への挨拶にも回っていた。
「芦屋さん、こっちこっち~!」
フロアの中で最も広い面積を占めるキラーテナント『誉―HOMARE―』の中で、こちらに手を振るアシンメトリーヘアの男性がいた。才賀先生だ。
オープン初日である今日は、なんとデザイナーの彼自ら店頭に立って接客をしてくれるそう。