御門くんの執愛攻めには抗えない~策士な年下御曹司は偽装婚約で愛し堕とす~

 夜の暗いオフィスの中、私は煌々と光るパソコンの画面をジッと見つめている。

 ショッピングエリアのリニューアルオープンから二カ月が経ち、改装後の御門ホテルの評判が、インターネット上に続々と上がっていた。

【御門ホテルの高級感はそのままに、目新しいショップが多く歩くだけで楽しい】

【随所にある植物がイミテーションではなく、きちんと手入れされた植物なので、室内を歩いているのに清々しい】

【才賀誉の服が日本で手に入るなんてファンタスティック! 隣接するシューズショップも彼のデザインとマッチする。絶妙な店の配置だ】

 サクラの書き込みではないかと疑いたくなるほどに、私の伝えたかったことを読み取ってくれている口コミの筆者がいて、ふふふ……と、少々気味の悪い笑みをこぼしてしまう。

「お客様に喜んでもらえると、やっぱりうれしいですね」

 音もなく背後に近づいてきた人物がいきなりそう呟いたので、驚いてビクッとしながら振り向く。

 同じパソコンの画面を覗いて微笑んでいるのは、御門ホテル副社長……そして私の婚約者でもある、御門黎也だ。

< 132 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop