御門くんの執愛攻めには抗えない~策士な年下御曹司は偽装婚約で愛し堕とす~
頭の中で、いくつものメジャーを肩から提げた才賀誉の姿が像を結んだ。
彼が歩み寄っていく先では、美冬さんがバスローブ姿で恥ずかしそうにしている。
観葉植物に囲まれた彼の事務所の一室で、彼らはふたりきり。やがて才賀は、美冬さんのウエストで結ばれたローブの紐に手をかける。
『やめてください、先生……』
『なんで。脱がないと測れないよ』
『……恥ずかしい』
『そんなんじゃモデルになれないよ? ほら、観念して』
『きゃっ……』
自分の妄想があまりにひどい展開になりそうだったので、慌てて頭を振り脳内のイメージ映像をかき消した。
まさか、プロのデザイナーである才賀先生が、そんなセクハラじみた計測をするなんてあり得ない。
しかし、美冬さんが二度目の訪問で俺の選んだ服を身に着けていった際には、『かわいい』と口にした前科もある。
敵はあの直樹とかいう元カレだけではなかったのか……?
美冬さんを気に入った才賀先生が、職権乱用で言葉巧みに『服を作ってあげる』とかなんとか言って美冬さんをそそのかし、下着姿にローブを着せて美冬さんの肌に直接――。