(2025改稿版)俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「いつも一生懸命で、つらさや悲しみさえもひとりで抱えて逃げ出さずにがんばる沙和を守らせて。沙和の全部が俺には可愛くて愛しいから」


こらえきれなくなった涙が頬をひと筋伝った。

こみ上げる想いに背中を押されるように、必死に声を絞り出す。


「私も、愁さんの全部が好き。仕事への真摯な姿勢、私を包み込んで向き合ってくれる温かさ、優しさ、すべてが愛しい。出会ってからずっと私を大事にしてくれてありがとう」


甘えるのが苦手だった私に大きな温もりを与えてくれたたったひとりの大切な人。

私の言葉に頬を柔らかく緩めた愁さんに大きな手を差し出され、そっと重ねる。

指を絡め交わる熱を閉じ込めた。

指先に小さなキスを落とした彼の情欲を纏った熱い視線から目を離せなくなる。

手を引かれ、足を進めた先にあったのは寝室だった。


「……これから先、ずっと俺だけの沙和でいて」


私のつむじに口づけて、ゆっくり寝室のドアを閉めた愁さんが私の瞼、頬、額に順番にキスの雨を降らせる。

首筋から鎖骨まで柔らかな唇が触れていく。

最後に唇に長いキスが落とされ、ふたりだけの甘い時間が始まる。
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