(2025改稿版)俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「俺の婚約者になってくれませんか?」


丁寧な物言いと真摯な表情から視線を外せなくなる。

突然のとんでもない事態に戸惑う一方で鼓動がせわしなく速いリズムを刻む。


「……本当に本気、なんですか?」


「もちろん。どうでもいい相手に時間を割くほど俺は暇でもお人好しでもない。とりあえず詳しい話をしたいから今週末、あの庭園で会おう」


どんどん進んでいく状況に慌てる私の心情を察したのか、板谷社長は丁寧に説明してくれる。


「お互いを知るためにもできるだけ多くの時間を一緒に過ごしたい。週末は庭園でブライダルフェアがある。是非君に見せたいんだ」


そういえば頼子さんから以前聞いた覚えがある。


「興味はない?」


「あります、けど」


庭園が大好きな私には魅力的すぎるイベントだ。

きっと私が断れないとわかっていて誘っているに違いない。


「よかった。じゃあ詳細は後で連絡する」


「わかりました」


「じゃあ、婚約者の件も了承で構わないな?」


あまりに自然な会話の運びにうなずきかけて、慌てて言い返す。


「それは、まだ了承していません」


「強情」


クックッと面白そうに声を漏らす。

なにがおかしいのかさっぱりわからない。
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