(2025改稿版)俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「でも、お忙しいのでは……」


この人に空いている時間なんて、ほぼないはず。

頼子さんに今日は任せているとはいえ、私と過ごしていてよいのだろうか。


「大丈夫。本来なら俺たちが考えるべきことなんだから」


沙和は力を貸してくれているだろ、と甘やかにつけ加えられる。


「ありがとうございます」


「礼を言うのは俺のほう。協力してくれてありがとう。それと、敬語を早くなくしてくれたら嬉しい」


「善処します……」


私の返事に口元を綻ばせ、彼が髪に小さなキスを落とす。

目を見開く私を愁さんは満足そうに見つめる。


「――板谷社長、準備をお願いします」


女性スタッフを伴った男性に突然声をかけられた。


「今、行く。沙和を頼む」


「はい、浦部様はこちらにお願いします」


返答した女性スタッフに促される。


「沙和、また後で。ドレス姿、楽しみにしてる」


愁さんがふわりと相好を崩す。


「え?」


「今から模擬挙式の撮影会。新郎新婦役を俺と沙和にって姉貴に頼まれている」


「聞いていません!」


「今、言ったからな」


悪びれもせずに即答される。
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